こんにちは、元公務員人事のしょうです。
先日、僕が転職活動をした際にお世話になった転職エージェントと話をしてきました。
その際、2021年春時点の転職市場の状況を聞いたのと、公務員から民間企業への転職について意見交換したので、その内容を記事にします。
今回は僕とエージェントとの会話形式で書きます。サクッと読めると思うので、少しでも興味がある人は読んでいってください。
それでは、見ていきましょう!
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2021年春現在の転職市場について
お久しぶりです。昨年の転職活動では大変お世話になりました。
おかげさまで民間のホワイト大手企業に転職できただけでなく、今はこうして副業にもチャレンジできています!
それはエージェント冥利に尽きます。しょうさんが転職活動をされた2020年はコロナの影響で転職市場は底の状態で、内定の報告を聞いたときは本当に嬉しかったです。
ありがとうございます。自分でも運が良かったとしか…(笑)ちなみに、あれから半年以上経ってますが、今(2021年春)の転職市場はどうですか?
もちろん、売り手市場で転職バブルと言われた2、3年前に比べればまだまだですが、各企業が求人を出してきて、ようやく底を抜けた感はありますね。
なるほど。ちなみに求められる人材にも変化はありましたか?
やはりコロナの状況も分からない中で、企業としても先が見通せない状況は続きます。なので、まっさらな未経験者よりは、何かしらの経験を積んだ即戦力が求められる傾向にはあると思います。
公務員から民間への転職について
僕はよく公務員から民間企業への転職を検討している方から相談を受けるのですが、エージェントにもそういった相談は増えていますか?
増えてますね。それはコロナによってと言うよりも、数年前から続く転職ブームの影響だと思います。具体的なビジョンはないけど、「なんとなく公務員を続けていいのか不安になって…」というご相談が多い印象です。
僕のところにもそういった相談が多いです。そしてその不安を紐解いていくと、「それなら公務員に残った方がいいのでは」というパターンも結構ありますね。
そうなんですよね。なので私たちも、相談を受けた際にはむやみやたらに転職を勧めるのではなく、それぞれの転職理由や理想の働き方を丁寧に聞き取ったうえでアドバイスすることを心がけています。
公務員から民間に転職した方がよい人の特徴
それでは、どのような公務員であれば民間への転職を勧めますか?
そうですね、安定を捨ててでも柔軟な働き方がしたい方や、能力主義を求める方については、公務員よりも民間企業が合っていると思います。しょうさんは分かりやすくこちらのパターンでしたね(笑)
ただし注意してほしいのは、公務員から民間企業に転職する場合、その多くが年収が下がってしまうということなんですね。
確かに、僕も民間の方が給料が良いイメージがあったので、ほとんどの求人が「え、こんなもん?」と感じました。
なので、「仮に給料が下がっても」という枕詞をつけて、「それでも柔軟な働き方がしたい」と思えるか、あるいは「転職後は給料が下がっても、頑張りに応じて給料を上げていきたい」と思える人は、後悔のない転職ができるかもしれません。
公務員から民間に転職してはいけない人の特徴
逆に、「この人は役所に残った方がいいのでは」と感じる人の特徴とかありますか?
難しいですが、やっぱり転職理由が曖昧な方や、ご自身で転職について全く調べられないような方は、そもそも面接を受けても落ちてしまうことが多いですね。
やっぱり世の中で転職ブームが起こると、公務員でも意識するなという方が無理な気もしますしね(笑)
逆にこの辺の話は元公務員のしょうさんの方が詳しいんじゃないですか?
僕は「公務員も民間もどっちもアリ」派というか、人それぞれ違うと思ってますから。その人の価値観や不安の種を明らかにすると、ぼんやりとでも答えが見えてくるんじゃないかと思ってます。
実際に相談されて、公務員にとどまった人もいますか?
もちろんいますよ。例えば「仕事に不満があるわけではない」「今の生活に不満はない」という人で、「退職金や年金が下がると聞いて、将来が不安で」という知り合いがいて
「それなら転職が正解じゃなくない?」となって、結局は公務員のまま積立投資を頑張ることになった人なんかもいます。
公務員から転職しやすい職種は?
管理部門や営業事務などの事務職が多いですね。未経験からでも転職しやすいのは営業職。他にも、ITエンジニアに転職された方や、最近だとマーケターなんかも増えてきていますね。
なるほど。やっぱり公務員からだと事務系の仕事がイメージ湧きますね。
そうですね。20代のうちは大丈夫なんですが、30代での民間の事務職への転職となると、しょうさんのように人事労務の経験がある人や、簿記を持っていたり経理の経験がある人など、即戦力として勝負できないと苦戦しがちです。
公務員だから事務系に必ず転職できるわけでもないんですね。
公務員以外にも、子育てが落ち着いてもう一度正社員を目指す方など、競合も多いですしね。
はい、一定数いらっしゃいます。やはり未経験でもコミュニケーションが得意な方などは、営業職でも選考を通過しやすいと思います。
営業というと体育会系で喋りが上手くて…みたいなイメージですかね?
必ずしもそうでなくても、例えば相手の話を引き出すのが上手い方、話の意図を瞬時に汲み取る力がある方は強い気がしますね。
なるほど。事務職よりも営業の方が給料は良いですか?
必ずしもそうとは限りませんが、営業の方が能力や頑張り次第で稼ぎやすいのは間違いないですね。
不動産の営業なんかは給料が良かったりして、公務員からの転職でも年収が上がることも多いです。体育会系でノルマが大変な会社もありますが(笑)
IT関係やマーケターなんかは、求人が増えてきていますか?
コロナの状況でも業績が順調で、求人を出し続けるところも結構ありましたね。
公務員からの転職で、あんまりイメージが湧かないんですよね。
確かに、公務員の仕事との親和性はそれほどないかもしれませんね。マーケターはともかく、ITエンジニアなんかは「0から死ぬ気で勉強します」という気合がないと厳しいでしょうね。
これもピンキリですね。ただ未経験からのエンジニアだと、最初は年収300万とかザラにありますね。ある程度の下積み時代を覚悟しておかないと、ギャップに驚かれるかもしれません。
まとめ
今回は、僕と転職エージェントさんとのやり取りが参考になりそうだと思って、そのまま会話形式でお届けしました。
エージェントさんと話して改めて思ったのは、転職する前に価値観や希望する働き方、必要な年収などについて、しっかりと整理することが大事なんだなと。
これをしておかないと、「思ったよりも収入が低い」とか「思ったよりも大変なんだが」みたいなことになって、転職が失敗に終わってしまう可能性があります。
なので、転職に興味がある人は、求人をずっと眺めているよりも、転職エージェントや転職経験者に相談するなりして、考え方を整理するとともに、自分自身の市場価値を明らかにするのがよいと思います。
それらを踏まえて「やっぱり転職したい」と思えれば転職に向けて突き進むだけだし、「なんだかんだ公務員がベストアンサーかな」と思えれば、今以上に公務員の仕事に向き合えるのではないでしょうか。
これからも、皆さんが幸せに働けることを祈って、情報発信や相談事業を続けていこうと思います。
それでは、また。