こんにちは、元公務員人事のしょうです。
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そんな方に、今回は「政令指定都市がオススメ」という話をしていきます。
政令指定都市とは
「政令指定都市」は、全国に20都市ある「政令で指定する人口50万以上の市」のことで、「指定都市」や「政令市」などと呼ばれたりします。
政令指定都市は、一般の市町村と異なり、都道府県と同等の行政能力、財政能力を持ちます。
通常、市町村が事業を執行する際には、その市区町村を管轄している都道府県の事業と足並みを揃える必要があったり、国に対して要望をする際には基本的に都道府県を通じて行う必要があるんですよね。
分かりやすく言うと、例えば国が「こんな法律を作りました!」と言った際に、通常は各都道府県でその法律を租借して、形にしてから各市町村に渡すのですが、この場合でも政令指定都市では直接国とやり取りしながら、独自の政策を作り上げていくことになります。
このように、政令指定都市は、都道府県と協働することはあれ、特にお伺いを立てるまでもなく、独自の政策を行うことができるのです。
また、一般の市町村と同じように、市民の生活に密着した行政サービスを提供するのはもちろんですが、それら業務を市役所で一括して行うのではなく、さらに市の中を複数の「行政区」に分けて区役所を置き、市民行政を行うといった特徴があります。
政令指定都市をオススメする3つの理由
僕がオススメする理由は以下のとおり。
1仕事の幅が広い
2働き方の幅が広い
3転勤がほとんどない
順番に説明していきますね。
1仕事の幅が広い
ここが僕が一番お伝えしたいところです。
先ほども書いたとおり、政令指定都市の仕事には「都道府県レベルの政策立案の仕事」もあれば、「市民の生活に密着した仕事」もあります。
「政策立案の仕事」として、具体的な例を挙げると、
・企業を市に誘致するために企業担当者と調整する
・文化庁と調整しながら文化行政の企画立案を行う
・庁内の調整をした上で国に対して予算を要望する
みたいなイメージですね。
そして、「市民の生活に密着した仕事」は、
・区役所で住民票を発行する
・生活困窮者に生活保護費を支給する
・地域のふれあいイベントを開催する
といった、皆さんがイメージする役所の仕事かと思います。
このように、国を相手にする仕事もあれば、住民と直接やり取りする仕事もあり、仕事の幅が本当に広く、様々な経験を積むことができるのが魅力です。
2働き方の幅が広い
上記1に記載したとおり、「仕事の幅が広い」ということは、それだけ「働き方の幅も広い」ということです。
大学生の方とかだとあまりピンとこないかもしれませんが、この「働き方の幅が広い」というのは、一生の仕事を決めるうえで非常に大事なポイントになります。
例えば、20代の働き盛りの頃など、「残業もバリバリして出世するぞ!」という時期もあれば、30代で結婚して子どもができたりすると、「今はちょっと残業を控えめにして、子どもが小学校に上がるまでは家庭優先で考えたいな…」みたいな時期が訪れる可能性もあります。
こんな時、働き方に選択肢がないと、仕事を辞めたり転職したりすることを考えなければなりませんが、仕事の幅が広ければその心配もありませんよね。
特に政令指定都市では、忙しい部署とそうでない部署の差が激しく、メリハリのある働き方ができます。
注意ポイント
なので「とにかく楽をするためだけに公務員になりたい」という方の最適解ではないかもしれません。
3転勤がほとんどない
これは一般的な市区町村と同じですが、政令指定都市においても市外への転勤はほとんどありません。
自治体によっては海外への出向があったり、国の省庁への出向があったりしますが、これらは原則として希望しなければ行かされることは少ないです。
と言うのも、人事からしても、他に希望する人がいる中で、わざわざトラブルになる可能性のある人を指名することはあまりしません。
このように、転勤がないことには以下のようなメリットがあります。
・ライフプランが立てやすい
・家の購入をためらう必要がない
・見知らぬ土地に行くストレスがない
この辺りは人それぞれの価値観によるところですが、公務員を志望されるのであれば、魅力的に感じる方も多いのではないでしょうか。
まとめ
ここまで書いてきたように、公務員を目指す方にとって、政令指定都市というのは魅力的な選択肢の1つかと思います。
特に「やりたいことは明確に決まっていないけど、公務員としてバリバリ働きたいし、家庭も大事にしたい」という方には、オススメして間違いはないでしょう。
注意点としては、忙しい部署も多いので「とにかく楽したい」という人には合っていないのと、人気がそこそこあるので試験勉強と面接対策は頑張らないといけないですね。
正直、「公務員の中では給料が高い」とかも書こうか迷いましたが、元公務員人事がわざわざ書くことでもないかな~と思ってやめておきました。
(もし需要があればいずれその辺りも書くかもしれません(笑))
もちろん、ただの1個人が働いてみた上での感想ですので、内容をすべて鵜吞みにせず、色々と調べながら自分に合うかどうかを考えてみてください。
それでは、また。