こんにちは、元公務員人事のしょうです。
面接前に不安になってきました…
そんな人のために、政令市で面接官を務め、かつ数多くの面接官と情報交換も行ってきた僕が、「公務員試験には圧迫面接は存在しない」ということについて説明します。
それでは、見ていきましょう!
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もくじ
圧迫面接が存在すると言われる理由
僕は公務員試験には圧迫面接は存在しないと考えていますが、ネット記事なんかを見てると、「公務員試験には圧迫面接は付き物」と不安を煽るようなものもあります。
そして、圧迫面接を行われる理由としては、
・ストレス耐性を確認している
・クレーマー対応ができるか見ている
・臨機応変な対応ができるか見ている
などが挙げられます。
こんなことを言われると「確かに」と納得してしまいそうですね。
そんな難易度の高い確認をされても、
と不安になるのも無理もありません。
大丈夫、安心してください。
ここからは僕が「公務員試験には圧迫面接は存在しない」ことについて説明していきます。
今の時代に圧迫面接を行うのは難しい
公務員試験の面接官をされている方と話をすると、ほとんどの方が
「昔はあったかもしれないけど、今の時代に圧迫面接するなんて無理じゃない?」
という反応です。
パワハラや体罰の問題と同じように、昭和の時代にはそれほど問題にならなかったことも、今の時代には大きな問題に発展することがあります。
そして、それは面接においても同じです。
今はSNSや掲示板で、面接の内容も簡単にシェアされてしまいますので、
という風に、悪い評判がどんどんと広まってしまいます。
採用面接に1人でも多くの人に来てほしいですし、そのために必死に広報もしていますが、こういった悪い評判の方が拡散されてしまうと、広報活動の苦労が全て水の泡になってしまうほどの影響力があります。
また、圧迫面接を実施するデメリットとして、辞退リスクもあります。
優秀な受験生ほど、他の自治体、省庁、企業でも内定をもらうわけですから、面接で悪い印象を与えれば辞退されてしまうのは当然のことですよね。
実際に、僕も民間への転職活動において、最終面接で上から目線の役員に当たり、エージェントを通じてお断りを入れた経験があります。
結論
圧迫面接にはやるメリットに対してデメリットが大きすぎるので、まともな面接官は圧迫面接なんかやらない。
なぜ圧迫面接に感じるのか?
そうは言っても、いまだに面接後にSNSや掲示板などで「なんか圧迫っぽかったんだけど…」という書き込みを目にするのはなぜでしょうか。
考えられる原因は主に3つ挙げられます。
・ただ単に深堀りして聞かれているだけ
・普段から愛想のない面接官だった
・いまだに意図的に圧迫面接を行う希少種だった
それぞれについて見ていきましょう。
ただ単に深堀りして聞かれているだけ
圧迫面接と感じるものの多くはこれだと思います。
面接官は受験生が過去に取った行動から、その人の思考の癖や行動パターンを把握しようと、少しずつ角度を変えて質問を繰り返すことがあります。
具体的な面接の例を挙げましょう。
このやり取りを見て、どう感じますか?
人によっては「困ってるのにさらに追及するなんて圧迫では?」と感じるでしょうし、「その答えならそう聞かれて当然だよね」と感じる人もいるかもしれません。
要するにほとんどの場合、圧迫面接と感じるかどうかは面接官ではなくてあなた次第なのです。
ここで理解すべきなのは、面接官としては「どこかに評価できるポイントがあるはずだ、なんとかして助け舟を出してあげよう」と考えている、ということです。
多くの面接官は、受験生が本来のパフォーマンスを発揮できず、評価が上がらないまま落とすということを避けたいので、なんとか良い面を探そうと必死になっているのです。
ポイント
面接で深堀りをされたとしても、それは決して圧迫ではなくて、面接官が良いところを探そうとしてくれている、ということを理解しましょう。
普段から愛想のない面接官だった
残念ながら、すべての面接官が明るく社交的な人とは限りません。
そして、ただ単に「愛想の悪い面接官」というだけならマシなのですが、中には悪気なく、相手を威圧してしまうような人もいます。
そういった人は、普段から職場でもパワハラ系上司として有名です。
僕も過去に面接官で1人だけ心当たりがあって、その人は、
・無意識にため息をつきまくる
・人の話を途中で遮って質問する
・ボールペンをずっとカチカチ鳴らす
といった行動をとるため、受験生の顔が曇っていくこともしばしばあり、心苦しい思いでした。
こういった人に当たるのは不運としか言いようがないですが、だからと言って実際の評価には関係がありません。
なんせ本人は無意識なので、そんな態度をしてるのに高い評価をつけたりします。(理解不能)
また、周りの面接官も「こんな人が最終面接官でごめんね…頑張って」という気持ちでいるので、他の受験生が自信を失う中でも心を折られずに前向きに受け答えできれば、相対的に評価は上がりやすいです。
ポイント
ハズレの面接官もいるけど、それは属人的な問題でしかない。そこで変わらないパフォーマンスが出せれば、逆に評価は上がりやすいよ!
いまだに意図的に圧迫面接を行う希少種だった
念のため、レアケースも想定しておきましょう。
僕は公務員の面接官では1人も知りませんが、もしかするとこの令和の時代になっても「意図的に圧迫面接を仕掛けてくる希少種」が存在するかもしれません。(急に弱気)
都市伝説レベルですが…とある数万人規模の小さめの自治体では、最終面接官を務める副市長がいまだに圧迫気味の面接をしていて誰も止められない、という噂を何年も前に聞いたことはあります。
この場合、組織的に圧迫面接をするのはありえないので、ヤバい人が稀に紛れ込んでいるということでしょう。
この令和の時代にこんなヤバい手法を取っているような組織では働くべきではない、と言いたいところですが、最終面接まできてたまたま遭遇した1人の絶滅危惧種のために人生を左右されるのも嫌ですよね。
考えられる対策としては先ほどと同じで、自分のペースを崩さずに愛想よく受け答えして、周りの面接官からの同情を買い、相対的に評価が上がるのを狙うだけです。
表面上は必死に愛想よく振舞いながら、心の中では「ああ、時代から取り残された面接官がこんなところに。周りも指摘できずにかわいそうに…」と思えるぐらいの余裕を持つことができれば、仮に圧迫面接を仕掛けられたとしても何の問題もないでしょう。
注意
ネット上の記事で「圧迫面接には逆に質問を返して回避しよう!」みたいなアドバイスを見つけましたが、「ヤバい面接官=プライドの高い面接官」はイラっとするだけだと思うのでオススメしません
まとめ
今回は公務員試験の圧迫面接についてまとめてみました。
本当に正確に言うならば、
「原則としては圧迫面接は存在しないんだけど、圧迫面接に感じてしまうような面接をする面接官は存在するし、中には圧迫面接をする奇行種もいるかもしれません」
という話ですが、その一部の面接官を警戒しすぎて本質を見失ってはいけないので、今回はあえて「圧迫面接は存在しない」というタイトルで書きました。
大事なことは、深掘り質問をされても面接官が自分の良いところを探そうとしているだけだし、運悪く圧迫に感じるような人に出会ったとしても評価とは関係ない、ということを理解することです。
面接官はあなたを追い詰めるつもりなんてないし、面接官を正しく理解した上で適切に対応すれば全く問題ありませんので、安心してもらえればと思います。
それでは、また。